今回の動画では、建築士として長年土地と向き合ってきた稲葉さんが、42年前から研究を続けている「癒し地(いやしろち)」についてお話ししています。
建築の仕事でさまざまな土地を見ている中で、「植物がよく育つ場所」と「そうではない場所」があることに気づきました。そして、その延長線上には高い山があることが多いという仮説から、箱根や湯河原周辺の高い山同士を地図上で結んでいったそうです。
すると、その線上には神社や古くから信仰を集めてきた場所があり、さらに冬至の日の出・日の入りや富士山との位置関係など、興味深い共通点が見えてきました。
「偶然ではなく、何か意味があるのではないか。」
そんな探究心から始まった研究は、40年以上経った今も続いています。
癒し地と汚れ地
昔から日本には、「癒し地(いやしろち)」と「汚れ地(けがれち)」という考え方があります。
癒し地とは、人や植物が元気になりやすく、エネルギーが集まる場所。
反対に汚れ地とは、気の流れが滞りやすい場所とされています。
修験道で修行者が山に登り、力を蓄えて里へ下り、人々を癒していたという話も、この考え方につながっているのかもしれません。
地図に線を引いて見えてきた世界
42年前、建築士試験の勉強をしていた頃、稲葉さんは箱根や小田原の地図を広げ、高い山と高い山を結んでみました。
すると、その延長線上には神社があり、美しい森があり、人々が古くから大切にしてきた場所が並んでいることに気づきます。
さらに、冬至の日の出や日の入りの方向、富士山との位置関係なども重なり、「土地には目に見えない法則があるのではないか」という考えへとつながっていきました。
建築士だからこそ感じたこと
建築の仕事では、多くの土地を訪れます。
その中で稲葉さんは、「植物がよく育つ場所には共通点がある」と感じてきました。
木々が生き生きと茂る場所。
花が美しく咲く場所。
そんな土地の先には、高い山があることが多い。
長年の経験から積み重ねてきた感覚を、地図という形で整理していくことで、一つの仮説が見えてきたそうです。
土地は変えられる
動画では、「悪い土地だから終わり」という考えではないことも語られています。
炭などを活用して土地の環境を整える方法や、自然と調和した環境づくりについても紹介されています。
自然を理解し、その力を生かして暮らす。
それも建築やまちづくりの大切な考え方の一つなのかもしれません。
私たちも自然の一部
今回のお話で印象的だったのは、
「植物に育ちやすい場所があるように、人にも力を発揮しやすい場所があるのではないか。」
という考え方でした。
自然の中には目には見えない流れがあり、人もまた自然の一部です。
だからこそ、「何をするか」だけでなく、「どこで暮らし、どこで活動するか」も大切なのかもしれません。
今回の動画が、皆さんの身近な山や神社、そして土地を見る視点を少し変えるきっかけになれば嬉しく思います。
動画で紹介した「癒し地マップ」をダウンロードできます
今回の動画で使用した「癒し地マップ」をダウンロードできるようにしました。
動画を見ながら地図を手元で確認すると、山と山を結ぶラインや神社との位置関係がより分かりやすくなります。
今後も調査を進めながら内容を更新していく予定ですので、ぜひご活用ください。
地図を見ながら動画をご覧いただくことで、新たな発見や気づきが生まれるかもしれません。
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